スマホで撮影した長い動画を送りたいのに、LINEでは「5分まで」という制限があり、困った経験はありませんか?特に旅行やイベントの動画は5分を超えることが多いため、そのままでは送信できません。しかし、LINE以外の方法を活用すれば、長い動画でもスムーズに送ることができます。
この記事では、私が実際に試した便利な動画共有方法を詳しく紹介します。
iPhone標準機能|Appleエコシステム内で完結させる方法

iPhoneには、長い動画を共有するための便利な機能が標準で備わっています。Apple製品同士なら、これらの方法を使うのが最もスムーズです。私がよく使うのは、共有したい相手や状況に応じて最適なツールを使い分けることです。
AirDrop|近くのAppleデバイスへ最速・最高品質で共有
AirDropは、近くにいる他のAppleデバイス(iPhone, iPad, Mac)に、Wi-FiとBluetoothを使って直接ファイルを転送する機能です。この方法の最大の利点は、インターネット回線を必要とせず、画質を一切劣化させずに、非常に高速で動画を送れることです。
ファイルサイズに実質的な上限はなく、数ギガバイトの4K動画でも数分で転送できます。私が友人と撮影した動画をその場で交換するときは、決まってAirDropを利用します。
AirDropの使い方
- 送信側と受信側、両方のデバイスでWi-FiとBluetoothをオンにします。
- コントロールセンターでAirDropの受信設定を「すべての人(10分間のみ)」に設定します。
- 写真アプリで送りたい動画を選択し、共有アイコンをタップします。
- AirDropアイコンをタップし、相手のデバイス名を選択すれば転送が始まります。
iCloudリンク|離れた相手やAndroidユーザーにも高画質で共有
iCloudリンクは、iCloud写真に保存されている動画への専用リンクを作成して共有する方法です。このリンクを受け取った相手は、Appleデバイスを持っていなくても、ブラウザ上で元の画質の動画を視聴したりダウンロードしたりできます。
リンクの有効期限は30日間なので、一時的な共有に向いています。私が遠方の家族に高画質な旅行の動画を見せたいとき、このiCloudリンクが活躍します。
iCloudリンクの使い方
- 「設定」アプリで「iCloud写真」がオンになっていることを確認します。
- 写真アプリで動画を選択し、共有アイコンをタップします。
- 共有メニューから「iCloudリンクをコピー」を選択します。
- コピーしたリンクをメールやメッセージアプリに貼り付けて送信します。
Mail Drop|メールで最大5GBの動画を送る裏技
Mail Dropは、iPhoneの標準メールアプリに隠された便利機能です。通常のメール添付は25MB程度が上限ですが、Mail Dropを使えば最大5GBまでのファイルを送信できます。
メールを送信する際にファイルサイズが大きいと、自動的に「Mail Dropを使用」という選択肢が表示されます。これを選ぶと、ファイルが一時的にiCloudへアップロードされ、受信者にはダウンロードリンク付きのメールが届きます。この機能は自分のiCloudストレージ容量を消費しない点も優れています。
iCloud共有アルバム|品質は落ちるが複数人と長期で共有
iCloud共有アルバムは、特定のメンバーと写真や動画を共有するための共同アルバム機能です。最大の魅力は、iCloudストレージを消費せずに、最大100万点のアイテムを保存できることです。
ただし、これには大きな注意点があります。共有アルバムに追加された動画は、解像度が720pに圧縮され、長さも15分までに制限されます。画質にこだわらない仲間内のイベント動画などを、長期間共有するデジタルスクラップブックのような使い方に最適です。
Appleのネイティブ共有方法の比較
方法 | 最大ファイルサイズ | 最高品質 | 有効期限 | 受信者の要件 | 最適な利用シーン |
AirDrop | デバイスの空き容量に依存 | 元の品質(ロスレス) | なし | Appleデバイスが物理的に近くにあること | 近くにいるAppleユーザーへの最速・最高品質の共有 |
iCloudリンク | iCloudストレージの空き容量に依存 | 元の品質 | 30日間 | Webブラウザのみ(アカウント不要) | 非Appleユーザーへの高品質な一時的共有 |
Mail Drop | 5 GB | 元の品質 | 30日間 | メールアドレスのみ | メールでのやり取りが中心で、中程度の大きさのファイルを送る場合 |
iCloud共有アルバム | 15分の動画 | 720pに圧縮 | 無期限 | Apple ID(推奨) | 品質を問わず、グループで長期的に写真や動画を共有する場合 |
クラウドストレージ|誰とでもどこへでも共有できる万能ツール

クラウドストレージサービスは、インターネット上にある自分専用のハードディスクのようなものです。iPhoneから動画をアップロードし、生成された共有リンクを送るだけで、OSに関係なく誰とでもファイルを共有できます。多くのサービスはiOSの「ファイル」アプリと連携しており、管理も簡単です。
Googleドライブ|15GBまで無料で使える
Googleドライブは、無料で15GBという大容量のストレージを提供しているのが最大の強みです。GmailやAndroidスマホを使っている人なら、すでにアカウントを持っていることも多いでしょう。
共有リンクを作成する際に「閲覧者」「編集者」といった権限を設定できるため、セキュリティ面でも安心です。私が仕事のファイルを共有する際は、相手が誰でもアクセスしやすいGoogleドライブを第一候補にしています。
Dropbox|プロも愛用する安定した同期機能
Dropboxは、特にクリエイティブ業界のプロフェッショナルから長年支持されているサービスです。無料プランの容量は2GBと少なめですが、その魅力はファイルの同期速度と安定性にあります。
「Dropbox Transfer」という機能を使えば、大容量のファイルをパスワード保護やダウンロード通知付きで安全に送信できます。重要なファイルを確実に届けたい場面で頼りになる選択肢です。
Microsoft OneDrive|Windowsユーザーに最適
OneDriveは、WindowsやMicrosoft 365(旧Office)との連携が非常にスムーズなクラウドストレージです。無料で5GBのストレージが利用できます。
仕事でWordやExcelを頻繁に使うWindowsユーザーであれば、OneDriveを導入することで作業効率が格段に向上します。iPhoneで撮影した動画を自動でバックアップする設定も備わっており、意識せずにファイルをクラウド上で一元管理できます。
ファイル転送サービス|アカウント不要で大容量ファイルを送る

アカウント登録の手間なく、ブラウザ上だけで手軽に大容量ファイルを送りたい場合には、専用のファイル転送サービスが最適です。長期的な保管ではなく、「今すぐこのファイルを送りたい」というニーズに応えてくれます。
WeTransfer|シンプルで美しいデザイン
WeTransferは、その洗練されたデザインとシンプルな操作性で世界的に人気のサービスです。アカウント登録なしで、最大2GBまでのファイルを無料で送信できます。
ファイルをアップロードし、発行されたリンクを相手に教えるだけで共有が完了します。無料版のリンク有効期限は7日間です。私がデザイン関係の友人にファイルを送る際は、見た目もスマートなWeTransferを選ぶことが多いです。
ギガファイル便|登録不要で最大300GBまで対応
ギガファイル便は、日本国内で絶大な支持を得ている無料のファイル転送サービスです。最大の特長は、登録不要にもかかわらず、1ファイルあたり最大300GBという圧倒的なファイルサイズに対応している点です。
ファイルの保持期間を3日から100日まで自分で設定でき、ダウンロード用のパスワードも任意で設けられます。私が扱いきれないほど巨大な動画ファイルを送る必要に迫られたときの、最後の切り札的存在です。
Send Anywhere|リアルタイムで安全に転送
Send Anywhereは、少し変わった特徴を持つファイル転送サービスです。リアルタイムでファイルを送るための「6桁のキー」を発行するモードがユニークです。
送信者がキーを生成し、それを受信者が入力すると、サーバーを経由せずにデバイス間で直接ファイルの転送が始まります。この方法はセキュリティが高く、まるで「インターネット版AirDrop」のような感覚で使えます。
クロスプラットフォームサービスの比較
サービス | 無料枠の制限 | アカウント要否(無料) | リンク有効期限 |
Googleドライブ | 15 GB | 必要 | 無期限 |
Dropbox | 2 GB | 必要 | 7日間 (Transfer) |
OneDrive | 5 GB | 必要 | 設定 |
WeTransfer | 2 GB/転送 | 不要 | 7日間 |
ギガファイル便 | 300 GB/ファイル | 不要 | 最大100日間 |
Send Anywhere | 10 GB/リンク | 不要 | 48時間 |
まとめ

iPhoneで5分以上の長い動画を送る方法は、一つではありません。共有したい相手が誰なのか、画質を維持したいのか、どれくらいの容量なのか、といった状況に応じて最適な手段を選ぶことが重要です。
近くにいるAppleユーザーには「AirDrop」、離れた相手やAndroidユーザーには「iCloudリンク」や「Googleドライブ」、そして登録不要で手軽に送りたいなら「ギガファイル便」といったように、それぞれのツールの長所と短所を理解して使い分けるのが賢い方法です。
私がこの記事で紹介した方法を試せば、もう動画が長すぎて送れないと悩むことはなくなるでしょう。ぜひ、あなたの目的にぴったりの共有方法を見つけて、大切な思い出や重要なデータをスムーズに届けてください。