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草壁シトヒ
在宅勤務の会社員
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これって違法?『YouTube』のサムネ保存に関する著作権と安全な使い方

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YouTubeを見ていると、思わず「このサムネイル画像、欲しいな」と感じる魅力的なデザインに出会うことがあります。デザインの参考にしたい、あるいは単純にコレクションしたい、目的は様々でしょう。しかし、その画像を保存する行為は法的に問題ないのでしょうか。

この記事では、YouTubeサムネイルの保存に関する著作権の問題から、安全に画像を手に入れるための具体的な方法まで、あなたの疑問にすべてお答えします。この記事を最後まで読めば、安心してサムネイルを扱えるようになります。

タップできる目次

YouTubeサムネイル保存と著作権の基本

YouTubeのサムネイルを保存する前に、私がまずお伝えしたいのは著作権に関する知識です。これを知らずに安易に画像を扱うと、思わぬトラブルに巻き込まれることもあります。基本をしっかり押さえておきましょう。

サムネイルは「著作物」である

結論から言うと、クリエイターが作成したYouTubeのサムネイルは、その多くが「著作物」に該当します。著作物とは、思想や感情を創作的に表現したもので、写真、イラスト、文章などが含まれます。

サムネイルは、動画の内容を魅力的に伝えるために、画像選定、文字入れ、装飾など様々な工夫が凝らされた創作物です。そのため、制作者であるクリエイターに「著作権」が発生します。他人の著作物を無断で使用する行為は、原則として著作権侵害にあたります。

「私的利用」の範囲なら保存はOK

「じゃあ、保存するだけで違法なの?」と不安に思うかもしれませんが、安心してください。個人的に楽しむ目的で自分のパソコンやスマートフォンに画像を保存する行為は、「私的使用のための複製」として著作権法で認められています。

私がデザインの参考にするために気に入ったサムネイルをPCに保存したり、コレクションとしてフォルダに集めたりするのは、この「私的利用」の範囲内なので問題ありません。

OKな例(私的利用)NGな例(私的利用の範囲を超える)
デザインの参考資料として個人PCに保存する保存した画像を自分のブログ記事に使う
スマホの壁紙に設定するSNSのプロフィール画像として公開する
個人的なコレクションとして楽しむ画像を改変して自分の作品として発表する
家族などごく親しい間柄で見せ合う会社のプレゼン資料に使用する

ブログやSNSで使うのは「引用」のルールが必須

保存したサムネイルを、自分のブログやSNSで使いたいと考える人もいるでしょう。その場合は、「引用」のルールを厳格に守る必要があります。日本の著作権法で定められた「引用」には、以下の条件をすべて満たさなければなりません。

  • 必然性があること|そのサムネイルを掲載する必要がある
  • 区別されていること|自分のコンテンツと引用部分が明確に分かれている
  • 主従関係が明確であること|自分のコンテンツが「主」、引用部分が「従」である
  • 改変しないこと|トリミングや文字の追加などを行わない
  • 出所を明記すること|動画のタイトルやチャンネル名、URLなどを示す

私が思うに、これらの条件をすべて満たすのは非常に難しいです。安易に「引用だから大丈夫」と判断してブログなどに掲載すると、著作権侵害を指摘されるリスクが極めて高いと言えます。

YouTube独自のルールも存在する

著作権法に加えて、YouTubeが定める「コミュニティガイドライン」にも注意が必要です。たとえ法律的に問題なくても、YouTubeのルールに違反すればペナルティの対象となります。

特に、以下のようなサムネイルはポリシー違反とされています。

  • 性的なコンテンツやヌード
  • 暴力的で衝撃的なコンテンツ
  • ヘイトスピーチ
  • 動画の内容と関係ない、誤解を招く画像(いわゆるクリックベイト)

他人のサムネイルを利用する際はもちろん、自分でサムネイルを作成する際にも、これらのルールを必ず守る必要があります。

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安全なYouTubeサムネイルの保存方法4選

著作権について理解した上で、実際にサムネイルを安全に保存する方法を4つ紹介します。それぞれにメリットとデメリットがあるため、自分に合った方法を選びましょう。

方法1|URLを直接編集する(最も安全)

この方法は、第三者のツールを一切介さないため、ウイルス感染や個人情報漏洩のリスクがゼロの最も安全な方法です。少しだけ手間がかかりますが、私が最も推奨する方法です。

手順

  1. 保存したいYouTube動画を開きます。
  2. ブラウザのアドレスバーに表示されているURLから「v=」の後ろにある11文字の動画IDをコピーします。(例) https://www.youtube.com/watch?v=XXXXXXXXXXX の「XXXXXXXXXXX」の部分です。
  3. 新しいブラウザタブを開き、以下のアドレスの [動画ID] の部分を先ほどコピーしたIDに置き換えてアクセスします。https://i.ytimg.com/vi/[動画ID]/maxresdefault.jpg
  4. 高画質のサムネイル画像が表示されたら、画像を右クリックして「名前を付けて画像を保存」を選択します。
メリットデメリット
マルウェアなどの危険性が一切ない毎回URLを編集する手間がかかる
広告が表示されない動画IDを特定する必要がある
最高品質の画像を指定して取得できる少しだけ専門的な知識が必要

方法2|オンラインダウンローダーを利用する

WebサイトにYouTube動画のURLを貼り付けるだけで、簡単にサムネイルをダウンロードできるサービスです。手軽さが魅力ですが、サイトの安全性を見極める必要があります。

安全なサイトを見分けるポイント

  • URLが「https://」で始まっているか|通信が暗号化されており、基本的な安全対策がされています。
  • プライバシーポリシーが明記されているか|ユーザーデータの扱いについて記載がないサイトは避けるべきです。
  • 過剰な広告やポップアップがないか|悪質な広告(マルバタイジング)に誘導される危険性があります。
  • ソフトウェアのインストールを要求されないか|オンラインツールが.exeなどのファイルダウンロードを促してきたら、それはマルウェアです。
メリットデメリット
URLを貼るだけで簡単悪質なサイトに誘導されるリスクがある
複数の解像度から選べる場合があるマルウェア感染やデータ追跡の危険性がある
ソフトウェアのインストールが不要広告が多くて使いにくいサイトがある

方法3|ブラウザの拡張機能を使う

ブラウザにインストールすることで、YouTubeサイト上に直接ダウンロードボタンなどを追加できるツールです。非常に便利ですが、セキュリティ上のリスクが最も高い方法の一つだと私は考えています。

拡張機能は、ブラウザの閲覧履歴など多くの情報にアクセスする権限を持っています。悪意のある拡張機能は、その権限を悪用して個人情報を盗んだり、別のマルウェアを送り込んだりします。最初は安全でも、アップデートによって悪意のある機能が追加される「タイムボム」と呼ばれる手口も存在します。利便性の裏にある大きなリスクを理解した上で、利用は慎重に判断してください。

メリットデメリット
YouTube上で直接操作できて非常に便利セキュリティリスクが非常に高い
ワンクリックで保存できる個人情報を抜き取られる危険性がある
アップデートでマルウェア化する恐れがある

方法4|スマホアプリを利用する

スマートフォン向けに、サムネイルを保存するための専用アプリも存在します。しかし、これもブラウザ拡張機能と同様にセキュリティ上の懸念があります。

アプリは、その機能に不必要な連絡先や位置情報へのアクセス権限を要求してくることがあります。これはデータ収集が目的である可能性が高いです。手軽さから安易にインストールするのではなく、PC同様にブラウザから安全なオンラインダウンローダーを利用する方が賢明です。

メリットデメリット
スマホで手軽に操作できる過剰な権限を要求されることがある
個人情報収集のリスクがある
アプリの安全性の判断が難しい

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【上級者向け】サムネイル保存を効率化・自動化する方法

ここからは、一度に大量のサムネイルを保存したいマーケターや開発者など、上級者向けの少し専門的な方法を紹介します。

コマンドラインツール「yt-dlp」を使う

「yt-dlp」は、動画や関連データをダウンロードするための非常に強力なコマンドラインツールです。黒い画面(ターミナル)でコマンドを入力して操作するため専門知識が必要ですが、その機能は絶大です。

プレイリスト内の動画サムネイルをすべて一括でダウンロードしたり、特定の条件で画像を抽出したりと、定型作業を自動化したい場合に最適です。オープンソースでコードが公開されているため、ブラウザ拡張機能などと比べてセキュリティリスクが低いのも大きな利点です。

メリッデメリット
大量のサムネイルを一括で処理できるコマンドラインの知識が必要で初心者には難しい
動作が高速で効率的GUI(グラフィカルな画面)がない
オープンソースで安全性が高い初期設定が必要

YouTube Data APIを利用する(開発者向け)

これは、Googleが公式に提供している開発者向けのインターフェースです。自作のアプリケーションやサービスに、サムネイルの取得機能を組み込みたい場合に使用します。

APIを利用するにはGoogle Cloudで認証キーを取得する必要があり、1日の利用回数に「クォータ」と呼ばれる上限が設定されています。信頼性と正確性は最も高いですが、あくまで開発者向けの手段であり、一般ユーザーがサムネイルを数枚保存する目的で使うものではありません。

メリットデメリット
Google公式の手段で最も信頼性が高い開発者向けの専門知識が必須
利用可能なサムネイル情報を正確に取得できるAPIキーの取得や認証設定が必要
アプリケーションに機能を統合できる無料で使える範囲に上限(クォータ)がある

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まとめ|著作権を守って安全にサムネイルを活用しよう

今回は、YouTubeサムネイルの保存に関する著作権と、安全な保存方法について詳しく解説しました。

結論として、サムネイルを個人で楽しむために保存する行為は「私的利用」として認められています。しかし、それをブログやSNSなどで公開利用する際には、著作権法で定められた厳格な「引用」のルールを守るか、権利者の許諾を得る必要があります。

サムネイルを安全に手に入れるためには、第三者を介さない「URLの直接編集」が最もおすすめです。オンラインツールを使う場合は、サイトの安全性をしっかり見極めてください。利便性の高いブラウザ拡張機能やスマホアプリは、高いセキュリティリスクを伴うことを忘れてはいけません。

この記事で紹介した知識と方法を活用し、著作権と安全に配慮しながら、YouTubeコンテンツをより深く楽しんでください。

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