Adobe After Effects(AE)は、映像編集やアニメーション制作に欠かせないソフトウェアです。プロ向けの機能が豊富ですが、基本を押さえれば初心者でも活用できます。
この記事では、After Effectsの基本的な使い方やYouTube動画編集におけるメリット・デメリットを詳しく解説します。

Adobe After Effectsの使い方

After Effectsを使うには、基本的な操作の流れを理解することが重要です。以下の手順を順番に行うことで、スムーズに映像制作を進められます。
新規プロジェクトの作成
After Effectsを起動し、「新規プロジェクト」を選択します。これにより、新しい作業環境が整います。
ポイント
- プロジェクトファイル(.aep)は定期的に保存する
- 作業フォルダを分けて管理すると整理しやすい
素材の読み込み
使用したい画像・動画・音声ファイルを「プロジェクトパネル」にドラッグ&ドロップします。特に、背景画像やアニメーションに使用する素材を準備すると、スムーズに作業できます。
コンポジションの設定
コンポジションは、映像制作の基盤となるキャンバスのようなものです。
設定する項目
- 解像度(例:1920×1080のフルHD)
- フレームレート(一般的な動画は30fpsまたは60fps)
- コンポジションの長さ(作成する動画の長さ)
レイヤーの利用
読み込んだ素材はすべてレイヤーとして管理されます。各レイヤーにエフェクトやアニメーションを追加することで、映像に動きを与えます。
例えば、テキストアニメーションを作成する場合:
- 「テキストツール」で文字を入力
- 「トランスフォーム」で位置や大きさを調整
- 「エフェクト&プリセット」からエフェクトを適用
エフェクトの追加
After Effectsには豊富なエフェクトが搭載されています。たとえば:
- ぼかし効果(Gaussian Blur)
- 色補正(Color Correction)
- パーティクルエフェクト(Particularなどのプラグインを使用)
アニメーションの作成
キーフレームを使用すると、時間の経過に応じた動きを設定できます。例えば:
- オブジェクトを移動させる(位置キーフレームを設定)
- 透明度を変化させる(不透明度キーフレームを使用)
レンダリング(書き出し)
編集が完了したら、最終的な動画として書き出します。
「ファイル」→「レンダーキューに追加」から、適切なフォーマットを選びます。
推奨設定:
項目 | 設定 |
---|---|
フォーマット | H.264(MP4) |
解像度 | 1920×1080(フルHD) |
ビットレート | 10Mbps以上 |
Adobe After EffectsでYouTube動画編集のメリット

YouTube動画編集において、After Effectsを活用することで以下のメリットがあります。
プロ品質のアニメーションが作成できる
AEには、豊富なエフェクトやアニメーション機能があり、他の編集ソフトでは難しいプロフェッショナルな映像を作成できます。
Adobe製品との連携がスムーズ
PhotoshopやIllustratorで作成したデザインをそのままAfter Effectsに読み込んで、アニメーションをつけることが可能です。
豊富なテンプレートが利用できる
After Effectsには、モーショングラフィックスやタイトルアニメーションのテンプレートが多数存在します。これらを活用すれば、短時間でクオリティの高い動画を作成できます。
YouTubeのブランディング強化に最適
AEを活用することで、YouTubeのオープニングアニメーションやエンディングカード、ロゴアニメーションなど、ブランドを印象づける映像を作成できます。
Adobe After EffectsでYouTube動画編集のデメリット

一方で、After Effectsにはデメリットもあります。
学習コストが高い
AEは機能が豊富な分、使いこなすのが難しいです。初心者がすべての機能を理解するには、ある程度の学習時間が必要です。
対策
- YouTubeやUdemyのチュートリアルを活用する
- 簡単なプロジェクトから始めて徐々に学習する
高スペックPCが必要
After Effectsは重いソフトなので、快適に作業するには高スペックのPCが必要です。
推奨スペック(YouTube動画編集向け)
項目 | 推奨スペック |
---|---|
CPU | Intel Core i7以上 or Ryzen 7以上 |
RAM | 16GB以上(推奨32GB) |
GPU | NVIDIA RTX 3060以上 |
ストレージ | SSD 500GB以上 |
書き出し(レンダリング)に時間がかかる
After Effectsのレンダリングは、動画が長くなったり、エフェクトを多用すると時間がかかります。
対策
- GPUアクセラレーションを有効にする
- 必要のないレイヤーを非表示にする
- 事前にプロキシを作成して作業を軽くする
サブスクリプション費用がかかる
After Effectsはサブスク(月額制)のソフトなので、長期的に使用する場合、費用がかかります。
料金プラン(2025年版)
プラン | 料金(月額) |
---|---|
After Effects単体 | 約3,828円 |
Creative Cloudコンプリート | 約7,480円 |
まとめ

After Effectsは、プロ品質のアニメーションやエフェクトを作成できる強力なソフトです。YouTube動画編集に活用することで、ブランドの魅力を引き出すことが可能です。
メリット
- 高品質なアニメーションが作成できる
- Adobe製品と連携しやすい
- 豊富なテンプレートが利用可能
デメリット
- 学習コストが高い
- 高スペックPCが必要
- サブスク費用がかかる
初心者でも基本を押さえれば活用できるので、チュートリアルを活用しながら少しずつ習得していきましょう!